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復活なるか


by t-mac
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飽和状態

半日以上、先日のシークエンス(DNAの配列を読むこと)の結果を吟味。それにしても、どうしてこう面倒臭いんだろう?この手の作業はほぼ独学で身に付けたといってもいいんだけど、もっと効率のいいやり方があるんじゃないか、といつも思う。というか、あまりに面倒臭いのであまりシークエンスをしたくない(笑)。

シークエンスは外注に出すこともできるけれど、Human geneticsのデパートメントにコアラボがあり、DNAとプライマーを持っていくと数日でシークエンスの結果をオンラインで受け取ることができる。何種類かのシークエンス用のプライマーはコアラボにも常備されていて、そういうプライマーでよければDNAさえ持っていけばそのまま読んでもらえて楽だ。

もし邪道な方法だったら恥ずかしいけれど、自分の解析手順はこうだ。
1. シークエンスをオンラインからダウンロード。以前はMac OS 8上で動くEditviewというシークエンスリーダーソフトで、現在は4Peaksというソフトで読んだ配列を抜き出す。失敗したシークエンスはこの時点で判明する。
2. 配列をDNAマッピングソフトに移し、主要な制限酵素等をマップしておおよその見当をつける。逆向きのプライマーを使った場合はこの時点で反転しておき、元のマップと比べ易いようにする。
3. DNA解析ソフト、またはアライメントソフトを使ってシークエンス結果と手持ちのデスクトップDNA(コンピュータ上で切り張りをしたクローニングのシミュレーションファイル)を並べる。
4. 制限酵素によって繋いだ箇所、発現カセット、プロモータの重要箇所等をチェック。怪しい箇所はシークエンスの波形をチェックしてどちらが正しいか見極める。
5. 複数のプライマーで読んだ場合はシークエンス結果同士を並べて共通の配列(=より確かな配列)を抜き出してからシミュレーションファイルと比較する。

とまあこんな感じです。書いてしまうと単純なことなんだけど、読んでひっくり返したりコピーしたり並べたりと繰り返してやっていくうちに頭が飽和状態になって朦朧としてくる。端から比べていってたのに一体何処までやったか分からなくなったりする。これがランチ後だったりすると眠気も加わって更に辛い作業に。そしてここ数日の熱波。デスクワークをするオフィスは西向きで、午後結構経ってから日が燦々と差し込む。燦々なんてもんじゃない、ここんところはギラギラ、だ。そして作業は苦行となり・・・

何とか終わることはできたけれど、まだシークエンスしなくてはいけない材料はまだ残っている。う〜ん、この一連の作業を一手に引き受けてくれる様なソフトがあれば、R君にやってもらうんだけどなあ。昨日彼のシークエンス分を一緒に解析したのだけれど、geneiousとかいう(´<_`  )プッ、なネーミングのWindowsでも動くソフトで四苦八苦しながら結局良く分からずじまいだった。慣れると結構使い易いしインターフェースも悪くないんだけど、シークエンスを直接読めないのが辛い。結局うまく行かなかったのはアライメントのパラメータ設定がマズかったのが原因だった。なんかいいソフト、ないものだろうか。
by tomo_macintosh | 2006-07-28 16:52