みぞうのふきょう。


by tomo_macintosh
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心眼で刺す?

ねこにまつわるストーリーはちょっとおいといて、ここしばらくとらわれている仕事上の事を。

仕事の性質上、ウイルスベクターをいろんな形で動物に投与する実験を避けては通れない。投与といっても薬剤ではないので経口とか飲み水に入れておく、といった投与の方法はとらず、皮下に移植した癌や標的臓器に打ったり腹腔内に投与する。そして避けて通れないのが静脈内投与。

厄介な事にウイルスの投与に限らず、ウチの分野にとっては非常に重要な手段である分子イメージングにも「静脈内投与」が欠かせない。ある種のルシフェラーゼの基質やPETイメージングのトレーサーは静脈内投与なのだ。

マウスの場合、尾静脈から投与するのが一般的だと思う。そうなんだけど、これがまた難しい。難しいとは言っても他の方法に比べると難しい、というだけの話。いや、正直に言うとそんなに難しくないんじゃないかと思っていた。慣れりゃ出来るんじゃないか、と。

これまでこの手の障壁は同僚のMに頼む事で避けて来た。他のラボからもお呼びがかかるくらいMの実績はあるし、頼めば自分より上手にこなすことは間違いない、いや、これまではできなかったから頼まざるを得なかった。

それでもMもPhDコース後半に差し掛かって大分忙しくなり、そうそう安易に頼めなくなってきたこと、これは仕方ないけど頼んでしまうと自分のペースで実験が出来なくなってしまうこと、そしてやはり動物を扱うからには静脈注射くらい自分でできるようになりたかったことから自分で挑戦することに。

そんなシロウトのくせに静脈注射が上手くいかないと成立しない様な実験を組んでしまったのはいかにも困ったもんだけど、これまで数回トライしては元在籍していた会社のお師匠様にアドバイスを仰ぎ、すこ〜しずつコツを掴んできた、かな?と思っていたのだが、今日またトライしてみると立続けに失敗。

はぁ〜、やっぱ自分には無理なのかなあ、実質片目じゃあ遠近感も・・・などと上手くいかない言い訳を自分で呟いていた。浅く浅く、と思いながらやっていたせいか、表皮をこすってしまうだけのことも度々。そこでふと思った。ん?針を刺し過ぎなんちゃうか? とにかく浅く、そして尾っぽと平行に、というお師匠様の教えばかり気にしてついつい針を長く刺してしまっていたことに気がついた。

長く刺せば針先は斜めになっているからどんどん深くなって行く。だったらちょっとだけ刺せばいいのでは?そう思って浅く、そして針を尾っぽと平行に維持し、ちょこっとだけ刺した時点で打ってみた。そしたらば!すーッ、と気持ちよく入って行くではあ〜りませんか。あの瞬間、何とも言えない快感だよなあ。

果たしてコツは掴めたんだろうか。でも後半立続けにこれで成功したので、きっかけはつかめたのではないかと思います。お師匠様、ありがとうございました。

参考までに、使用した針は28Gの1/2インチで、アル綿で拭いてから注射した。もしご覧の方で(口だけで出来るようになるとは思いませんが)こうすれば上手くいくよ!というコツがありましたらお教えいただければ幸いです。
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by tomo_macintosh | 2006-09-26 15:47 | しごと